自転車にふたり乗りをしていて転倒してしまいました。今後どのような症状に気をつければいいのでしょうか。

どのような転倒の仕方をされたのかわかりませんが、通常自転車のかごに乗せていて自転車ごと横に倒れるときは、両手の防護反応ができなくて、道路に直接体や頭をぶつけますので、注意が必要です。幸い、診察の結果何でもないと言われていますのでひと安心ですね。
3日後から頭をたたくしぐさと、夜に1時間ごとに泣くということですが、転倒したことで頭や顔を打ったことと、救急車に乗って病院に運ばれ、いろいろな検査をしたこと、さらにはまわりの人たちの心配そうな雰囲気などに対する恐怖心からくるものと思われます。
おうちのかたがお子さんに優しく接してあげて、特に夜寝る前には、寝つくまで一緒にいてあげるとか、しばらくは添い寝をするのもよいかもしれません。次第にそのストレスも軽くなって忘れていくでしょう。
いつまでも恐怖心がとれないようでしたら、小児科あるいは発達心理を専門に診察を行っている病院などを受診して相談してみてください。

また、頭を打ったことによる、脳内への出血の可能性も考えなくてはなりません。頭を打ったあとすぐに、症状が出ることが多いのですが、ときには数日してから症状が出ることもあります。
その場合は頭が痛そうにしている（小さいお子さんは頭が痛いときに言葉で表現ができなくて、自分の頭をたたいて痛みを表していることもあります）とか、不機嫌、食欲の低下、元気がない、吐くことが多い、眠ってばかりいる、といった症状が現れます。ときにはけいれんが見られこともあります。
このような症状が見られたらすぐに小児科を受診してください。しかし、ご相談のお子さんの場合は、今のところそのような症状はないので心配はなさそうです。

子どもを自転車に乗せていての事故は日常多いことですので、十分注意してください。
子どもを前や後ろのかごに乗せたまま、自転車から離れないようにしてください。子どもが動いて自転車ごと倒れてしまうことがあります。
また後ろに乗せるときは両足が後輪に巻き込まれないように十分注意してください。急な坂道を下りたり、上ったりするときは子どもを乗せていると運転がふらつきやすいので、自転車から降りて押して歩くようにしてください。なお、自転車に子どもを同乗させるときに、ヘルメットの使用がすすめられています。尚、最近は３人乗り（幼児2人）が解禁になりましたが、一定の条件を満たした自転車に限定されていますので幼児二人を乗せるときはこのような自転車をお使いください。