二瓶 健次 先生

総合監修:二瓶 健次 先生

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つかまり立ち

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先生への相談

1歳の女の子ですが、まだつかまり立ちもしません。何かにつかまらせようとしたり、わきの下を支えたりしても、足を曲げてきて(お座りの姿勢)床に足をつけようともしません。同じ月齢の子たちは「歩いた」「歩かない」の話をしているのに。個人差はあるにしても、こんな状態でいいのでしょうか?
7カ月のころから歩行器に乗せていて、歩行器ではじょうずに走り回るし、座らずに立つこともできます。でも自分で立とうとしないのは歩行器が原因かと思い、10カ月のころから歩行器はしまいました。ちなみにはいはいも遅く10カ月になってやっと始めました。

先生からのアドバイス

イラスト - 二瓶先生からのアドバイス

10カ月で歩き始める赤ちゃんもいますが、1歳半になってやっと歩き始める赤ちゃんもいます。ときにはもっと遅く歩き始める場合もあります。 それでも歩き始めたあとはほかの子どもと同じに発達していることが多いです。

この赤ちゃんは1歳でまだつかまり立ちをしないで、抱き上げると腰を曲げて足を床につけようとしないようですね。もしかするとシャフリングベビー(shuffling baby)と言われる状態かもしれません。
シャフリングベビーは、お座りをしたまま、両手で床をけるようにして前に移動するのが特徴です。この場合はひとり立ち、歩き始めが少し遅れるのが普通です。

しかし、通常2歳位までには歩き始めます。歩き始めたあとは目立った異常は見られません。このほか、足の筋肉の緊張が強すぎたり、弱すぎたりして歩くのが遅れることもあります。
一度、専門医を受診して、シャフリングベビーかどうか、筋肉の緊張はどうなのか様子を診てもらうのもよいと思います。

二瓶 健次 先生

プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。