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磯部頼子先生
監修:磯部頼子先生
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幼稚園・保育園レポート

東京都・新宿区立四谷子ども園

新宿区立四谷子ども園(以下:四谷子ども園)は、平成19年4月に開園しました 。旧四谷第三幼稚園、旧四谷第四幼稚園、旧三栄町保育園、という区立の三つの園が統合され、幼稚園と保育園の機能を併せもった「認定こども園」として新しくスタートしました。園舎は、昔、区立小学校と幼稚園があって空地となっていた場所に新設。隣接する新宿区立四谷小学校とも活発な交流を図っています。また、地域における子育て支援の拠点として、一時保育や子育て相談、未就園の子どものための「つどいのへや」の開設など、さまざまな取り組みをしています。今回は、四谷子ども園の「認定こども園」としての特色や、新しい試みの数々についてお話をうかがいました。
四谷子ども園の一日
國嶋高子園長先生にお話をうかがいました。
園の概要をお聞かせいただけますか?
國嶋先生
昨年の4月に2つの区立幼稚園と1つの区立保育園が一緒になって、四谷子ども園がスタートしました。クラスは0歳児、1歳児、2歳児、3歳児がそれぞれ1クラスずつ、4歳児、5歳児が2クラスずつあり、現在約160名の園児がいます。0歳から就学前までの一貫した保育・教育を行うことと、もう一つ大きな役割は、地域の未就園児を対象に子育て支援事業を行っています。

幼稚園と保育園の機能を併せもった「認定こども園」ということですが、具体的にはどんな特色があるのですか?

國嶋先生
ご家庭それぞれのニーズに合わせたきめ細かな保育・教育が大きな特色です。0〜3歳児クラスについては、これまでの保育園と同様、保育に欠ける、または保育を要するお子さんをお預かりするという役割が大きいです。4歳児クラス、5歳児クラスになると、「短時間」「中時間」「長時間(I・II)」といった保育時間を選択できます。短時間のお子さんは幼稚園同様、9:00の登園〜15:00の降園となり、中時間のお子さんは16:30の降園、そして長時間タイプの場合は18:30まで。さらに延長保育として、20:30まで保育があります。

いろいろな生活時間タイプのお子さんが混在することになるんですね。

國嶋先生
そうですね。現在、4・5歳児クラスでの「短・中時間」タイプと「長時間」タイプの割合は半々ぐらいです。「長時間」のお子さんは午睡の時間がありますが「短・中時間」のお子さんはないなど、生活スタイルがかなり変わってくるので、タイムに合わせた活動を工夫しています。やはり昨年は「遊んでいるお友だちもいるのにぼくはお昼寝?」というとまどいが見られたりもしましたが、今年は、クラスで集まったときに一人ひとり確認をしているので、友だちもわかるようになり、認め合えるようになりました。短・中時間のお子さんでも、保護者が就労し申請があれば時間の延長を希望できるなど、ニーズへのきめ細かな対応は保護者のかたにも喜ばれています。

ほかにはどんな特色がありますか?

國嶋先生
昼食を、給食かお弁当か選べるのも特色のひとつですね。月単位での選択になりますが、3日前までに変更の申請をすれば「いつもはお弁当だけど、この日だけ給食で」ということも可能なんです。

それはユニークですね。四谷子ども園は幼稚園と保育園が統合された園ということですが、職員の構成はどのようになっているのでしょうか?

國嶋先生
職員は、保育士と幼稚園教諭の両方がいます。保育園の認可を受けている0〜3歳児クラスについては保育士がクラス担任となり、4・5歳児クラスは保育士と幼稚園教諭の両方が担任に入り、バランスのよい配置で保育と教育をともに充実したかたちで行えるようにしています。

園児の募集はどのように行っているのですか?普通の園とは異なるのでしょうか?

國嶋先生
0〜3歳児クラスについては、通常の保育園の申し込みと同じように、自治体の保育課で受け付けをしています。4・5歳児クラスに関しては、園で入園申し込みを受け付けています。0〜3歳児クラスはほかの保育園と同じ時期の申し込みになりますが、4・5歳児クラスは募集の時期がほかの幼稚園と同様、11月ごろになるので、注意が必要ですね。

四谷子ども園では、子育て支援の事業にも力を入れているとお聞きしましたが…

國嶋先生
はい。四谷子ども園では、子育て支援事業のために6人の専任スタッフをおいています。1日10名の枠で一時保育を行っているほか、「つどいのへや」を常時開設して、地域のお子さんとおうちのかたの交流の場にしています。ふだんはご家庭で子育てしているおうちのかたも、この「つどいのへや」でほかのおうちのかたとさまざまな活動をしたり、職員に育児の悩みを聞いてもらったりすると、息抜きになるようですね。保育園や幼稚園に通っていないご家庭のおうちのかたに、こういう場を通して、「自分で子育てする楽しさ」をゆったりと感じてもらうのも、大切な子育て支援だと思っています。

区立四谷小学校がすぐ隣にありますが、交流は盛んなのですか?

國嶋先生
そうですね。ふだんから小学校の校庭や体育館をお借りして使用しているほかに、全園児が各学年の児童との交流もしています。先日は、2年生の生活科の授業の一環で、4歳児たちが一緒にさつまいもを掘りました。掘ったさつまいもは一緒に茶巾しぼりを作って試食しました。ほかにもよみきかせやシャボン玉を一緒にやるなど、さまざまな活動を計画しています。

認定こども園としてのさまざまな新しい取り組みが印象的ですね。

國嶋先生

四谷子ども園は2年目で落ち着いてきましたが、試行錯誤のところもあります。幼稚園と保育園、それぞれのよいところを生かした保育・教育の中で、子どもたちがのびのびと学び育っていってくれたらと願っています。

開園して2年目になりました。先生も子どもたちも元気で、楽しい園生活となるよう、日々、新鮮な気持ちで工夫の毎日です。園舎でインタビューに答えてくださった國嶋園長。0歳から5歳までの園児たちの保育・教育をきめ細かく行うほか、地域の子育て支援や一時保育にも力を入れるなど、さまざまな子育てニーズに対応して活動している「認定こども園」の様子がよくわかりました。

國嶋先生プロフィール
園長プロフィール

國嶋高子(くにしま たかこ)園長先生

新宿区立戸塚第二幼稚園教頭、新宿区立花園幼稚園教頭を経て、平成17年4月、新宿区立東戸山幼稚園長に就任。平成19年4月に新宿区立四谷子ども園長に就任、現在に至る。
園長のプロフィール
木のぬくもりを大切にした園舎。曲線の廊下は「風のワルツ」と名づけられています。
各クラスの部屋にも、木がふんだんに使われ、明るく優しい雰囲気。
この日はちょうどプール開きでした。5歳児のクラスのこどもたちがうれしそうに水遊び。
4・5歳児のクラスの部屋に囲まれるように広い遊戯室があります。プール開きのこの日、お魚の飾りでいっぱいでした。
ランチルームに面した明るい調理室。給食を作る様子がよく見えます。

磯部先生からひとこと

「認定こども園」は都道府県知事が認定する施設で、2008年4月1日現在、全国で229園です。したがってどの地域にもあるというものではありませんし、タイプも多様です。また、今回ご紹介した園のようにそのために新築したという園ばかりではありません。園を選ぶにあたっては、まず、我が家の実情に合うということを第一条件にするとよいでしょう。「認定こども園」は、今後増えていくことが予想されます。地域における情報を気にかけているとよいでしょう。

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